iPhoneのメールデータ取得方法とは?
メールデータの取得方法には「プッシュ」と「フェッチ」の2種類があります。
ユーザーの使っているメールの種類(キャリアメールやGmail・yahooメールなど)によって、好みの方法が設定できるものと、どちらか片方のみが設定できるものがあります。
メールの取得方法によって何が違ってくるのか、それぞれのメリットやデメリットと共に実際の登録方法を確認してみたいと思います。
プッシュとフェッチの違いとは?
プッシュとは?
「プッシュ」というメールデータの取得方法とは、メールサーバーに到着したメールがすぐにiPhoneの「メール」アプリに配信される方法です。
ガラケーで使われていたキャリアメールなど、一般的に連想されるメール取得方法はこちらの「プッシュ」が該当します。
「プッシュ」に設定しておけばメールサーバーに新しいメールが到着次第、iPhoneにプッシュ通知が届き「メール」アプリにてすぐに受信されます。
自分宛てに送信されたメールをすぐに確認したい場合はこちらの「プッシュ」に設定しておくのがおすすめです。
※ただ、ほぼリアルタイムでメールサーバーとiPhoneとの間でメールが到着していないかの確認のための通信が行われますので、モバイルデータ通信使用量は次にご説明する「フェッチ」よりも多くなります。
フェッチとは?
「フェッチ」というメールデータの取得方法とは、メールサーバーに到着したメールをユーザーの設定した時間にもとづき、「メール」アプリがメールサーバーに新しいメールがないか確認し、あればそのタイミングで受信する方法です。
友達同士で目の前でメールの交換を行おうとしているのに少し待っていても配信されない場合などは「フェッチ」に設定されているから、という場合もあります。
「フェッチ」におけるメリットとしてはメールサーバーとiPhoneの間で一定時間でしかメールが到着していないかの確認を行いませんので、モバイルデータ通信量は「プッシュ」よりも消費しないことです。
このメール取得方法はメールアカウント毎に設定できますので、メインのアカウントや重要なアカウントは「プッシュ」に、リアルタイムに受信されなくても問題ないメールは「フェッチ」にしてモバイルデータ通信量の消費をいくらかでも抑えることができます。
メールデータ取得方法を変更する手順
メールデータ取得方法において「プッシュ」と「フェッチ」の切り替えや、アカウント毎に設定するには設定アプリから行います。
※ここではiOS10の画像をもとに説明していきます。iOS11の方は注釈を参考にして下さい。
1.『設定アプリ』を起動する
↓
2.『メール』をタップする
※iOS11の場合は『アカウントとパスワード』をタップし、最下段にある『データ取得方法』をタップして下さい。
↓
3.『アカウント』をタップする
↓
3.現在設定されているアカウントと、メール取得方法が表示されます。
『データ取得方法』をタップし、アカウントごとのデータ取得方法を確認します。
↓
4.現在のアカウントごとのメール取得方法が表示されました。
↓
5.『フェッチ』についてはメールを確認するタイミングをユーザーが設定するため、その間隔を画面下段から選択します。
iOS10では、15分ごと、30分ごと、1時間ごと、手動の4通りから選ぶことができます。
この中で、「手動」については「メールアプリ」を開いて手動で更新した時のみに確認する方法です。
(メールアプリ内で「全受信」の画面を下に弾くと更新されます)
ユーザーが更新操作を行うことですぐに(15分後などを待つことなく)確認出来る代わりに、更新操作をしないといつまでたっても配信されないということになります。
【iOS11】フェッチ設定の『自動』について
iOS11からはiOS10までの4通りの取得頻度に加え、新たに「自動」が追加されました。
こちらを選択すると「電源とWi-Fiに接続されている場合にのみバックグラウンドで新規データを取得します」と表示されます。
モバイルデータ通信量の消費やバッテリー消費を気にする必要がない状態で取得する便利な設定ですので、環境が整っているユーザーは活用して下さい。
実際に使用した印象としては、「15分ごと」よりも遅延なくメールが配信されるように感じられます。
アカウントごとの設定について
メールアカウントごとに設定可能な取得方法を見ていきます。
iCloudでは・・・
「プッシュ」と「フェッチ」、どちらも選択することが出来ます。
Gmailでは・・・
「フェッチ」と「手動」しか選択できないようになっています。
使っているユーザー数の多いと思われるGmailですが、現在、iPhoneの「メール」アプリにて選択できるメール取得方法は「フェッチ」のみです。
※どうしても「プッシュ」を使いたい場合は「Gmailアプリ」を利用しましょう。
Exchangeサーバーでは・・・
会社のメールアドレスなど、Exchangeサーバーへの接続が許されているケースにおいては「プッシュ」配信機能をフルに活用することが出来ます。
下画像のように、メール取得方法だけではなく、「プッシュ対象メールボックス」も指定でき、受信メールボックス以外はリアルタイム配信が必要なメールボックスのみを青い色のチェックにて選択することが出来るようになっています。
最後に
iPhoneの「メールアプリ」におけるメール取得方法について説明いたしました。
メールが配信されるのにタイムラグがある、一斉配信されているのに自分宛てのメールだけ配信が遅いなどのケースでは設定が「フェッチ:手動」などに設定されていた、などのケースも考えられます。
「プッシュ」や「フェッチ」はメールアカウントの追加時に設定されますが、推奨設定になっているケースがありますので、一度確認してみると良いかもしれません。
ただし、Gmailなどフリーメールアドレスでは「プッシュ」に対応していないケースもあります。
その際は「フェッチ」からユーザーにあった取得頻度を選択することになります。
フリーメールアドレスでも「プッシュ」に対応したサービスもありますので、リアルタイムに受信したいメールアカウントだけはそちらにて取得する方法も考えられます。
『モバイルデータ通信量』と『リアルタイム受信の必要性』などを比較して設定するのが良いのではないでしょうか。